はじめる前に
- 必須AWS アカウントを持っていること
- 必須マネジメントコンソールにサインインできること
- 必須S3バケットなど、何らかのAWSリソースを作成した経験
- あると良い請求書やCost Explorerで利用金額を確認した経験
※ このハンズオンは すべてコンソールだけで完結します。
※ タグを付けてから実際にコストの内訳に反映されるまでには、最大数十時間程度のタイムラグがあります。このハンズオンではタグの有効化を確認するところまでをゴールとし、コストへの反映そのものは扱いません。
参照する公式ドキュメント
手順に迷ったときや、用語の意味を確かめたいときに開きましょう。
※ リンク切れの場合は、ページタイトルで検索してください。
背景・シナリオ
サービス別の内訳だけでは、「このプロジェクトにいくら使っているか」「どの部署の利用が多いか」までは分かりません。AWSリソースにタグ(キーと値の組み合わせ、例:Project = handson)を付けておき、それを「コスト配分タグ」として有効化すると、タグの値ごとにコストを分類して見られるようになります。
今回は、リソースにタグを付け、Billingコンソールでそのタグキーを「コスト配分タグ」として有効化するところまでを体験します。タグを付けてから実際にコストの内訳に反映されるまでには時間差があるため、今回は有効化が完了した状態を確認することをゴールにします。
タグを付ければ、すぐにコストの内訳に反映されるの?
いいえ。タグを付けてから、そのタグキーが「コスト配分タグ」の一覧に表示されるまでに最大24時間程度、表示されてから実際に有効化されるまでにさらに最大24時間程度かかることがあります。すぐに結果を確認できるものではない、という前提を持っておくことが大切です。
どんなタグでもコスト配分タグにできるの?
リソースに付けたタグであれば、基本的にはコスト配分タグの対象として一覧に表示されます。ただし、タグキー・タグ値の文字数や使える文字種には制限があります。チームで使う場合は、あらかじめ命名ルール(例:Project、Environmentなど)を決めておくと管理しやすくなります。
AWSリソースに共通のタグキーを付け、Billingコンソールの「コスト配分タグ」でそのタグキーを有効化し、ステータスが「アクティブ」になっていることを確認する。
つくる構成
タグを付けてから、コストの内訳に反映されるまでの一般的な流れです(時間はおおよその目安で、状況により変わります)。
※ 手順4(コストの内訳への反映)は、後日あらためて確認することをおすすめします。
要件
以下の要件を満たし、タグの有効化までの流れを体験してください。
| No | 要件 |
|---|---|
| 1 | 共通のタグキー(例:Project)と、自由なタグ値(例:cost-handson)を決める。 |
| 2 | 既存または新規のAWSリソース(例:S3バケット)に、このタグキー・タグ値を設定する。 |
| 3 | Billingコンソールの「コスト配分タグ」画面を開き、設定したタグキーが一覧に表示されているか確認する(表示されるまで時間がかかる場合がある)。 |
| 4 | 表示されたタグキーを選択し、「有効化」する。 |
| 5 | ステータスが「アクティブ」になっていることを確認する。 |
構築の進め方
「タグを付ける」→「一覧に表示されるのを待つ」→「有効化する」という順番で進めます。
- フェーズ1 — リソースにタグを付ける
-
マネジメントコンソールにサインインする
ブラウザで AWS マネジメントコンソールにサインインします。
-
タグキー・タグ値を決める
チームでの分類を想定し、タグキーとタグ値を自由に決めます(例:
Project=cost-handson)。 -
既存または新規のリソースにタグを付ける
S3バケットなど、すでに作成済みのリソースがあれば、そのリソースの「タグ」タブからタグを追加します。新規に作成する場合は、作成時のタグ設定で追加します。
複数のリソースに同じタグを付けると分かりやすい同じタグキー・タグ値を複数のリソースに付けておくと、後でコストの内訳に反映されたときに「このプロジェクト全体でいくら使っているか」がまとめて確認しやすくなります。
- フェーズ2 — タグキーの表示を待つ
-
Billingコンソールの「コスト配分タグ」を開く
「Billing and Cost Management」コンソールを開き、左メニューの「コスト配分タグ」を選びます。
-
タグキーが表示されているか確認する
「ユーザー定義のコスト配分タグ」の一覧に、手順3で付けたタグキーが表示されているか確認します。
すぐに表示されない場合があるタグを付けた直後は、一覧にまだ表示されないことがあります。表示されるまで最大24時間程度かかる場合があるため、すぐに見当たらなくても焦らず、後で確認してみましょう。
- フェーズ3 — 有効化する
-
タグキーを選択して有効化する
一覧に表示されたタグキーにチェックを入れ、「アクティブ化」を選びます。
-
ステータスを確認する
一覧の「状況」列が「アクティブ」に変わっていることを確認します。
これがゴールタグキーのステータスが「アクティブ」になっていれば、このハンズオンの目的は達成です。コストの内訳への反映は、Cost Explorerなどの画面で後日あらためて確認してみましょう。
つまずきポイント
初学者がよく引っかかる箇所を先回りでまとめました。答えそのものは載せていませんが、「どこを見直すか」の手がかりとして使ってください。
「半日待ったのに、まだ一覧に出てこない」
タグが正しくリソースに設定されているか(タイプミスがないか)を、リソース側の「タグ」タブで見直しましょう。設定自体に問題がなければ、表示までの待ち時間は状況によって変わるため、もう少し時間を置いて確認してみましょう。
「アクティブにしたのに、Cost Explorerでタグ別に見られない」
有効化が完了してからも、実際の利用データに反映されるまでには時間差があります。すぐに反映されないことは想定どおりであり、日をあらためて確認する必要がある、という前提を見直しましょう。
完了チェック
要件の再確認ではなく、画面のどこを見れば達成を確認できるかをまとめました。次を順に確かめましょう。
- 対象リソースの「タグ」タブで、設定したタグキー・タグ値が確認できる。
- Billingコンソールの「コスト配分タグ」一覧に、そのタグキーが表示されている。
- そのタグキーのステータスが「アクティブ」になっている。
考えてみよう
手を動かすことに加えて、次の問いに自分の言葉で答えられるようにしておくと、理解がより深まります。
- サービス別の内訳と、タグ別の内訳では、それぞれどんな質問に答えやすいでしょうか。
ヒント
「どのサービスにお金がかかっているか」と「どのプロジェクト・部署にお金がかかっているか」は、別の質問です。複数のプロジェクトが同じサービス(例:S3)を使っている場面を想像してみましょう。 - チームで複数人がリソースを作る場合、タグの命名ルールを事前に決めておかないと、どんな問題が起きそうでしょうか。
ヒント
同じ意味のつもりでも、人によってProjectとproject、projのように表記がバラバラになると、集計時にどんな不都合が起きるか考えてみましょう。 - タグを付け忘れたリソースがあった場合、コストの内訳はどのように表示されるでしょうか。運用上、どんな対策が考えられるでしょうか。
ヒント
タグが付いていないリソースのコストは「未分類」のような扱いになります。リソース作成時に必須のタグを強制する仕組み(タグポリシーなど)がある、という方向性で考えてみましょう。
後片づけ
タグの設定自体は残しておいても問題ありません。
- タグはそのままで構いません:コスト配分タグの有効化状態や、リソースに付けたタグを削除する必要はありません。継続して活用できます。
- 検証用に新しくリソースを作成した場合:このハンズオンのために新たにリソースを作成した場合は、不要であれば削除してください。
コストに関する注意: タグの設定・コスト配分タグの有効化自体に料金はかかりません。このハンズオンで既存のリソースにタグを付けるだけであれば、新たな費用は発生しません。新規にリソースを作成した場合は、そのリソース自体の通常料金が別途かかります。最新の料金は AWS の公式料金ページで確認してください。